夕張鉄道の 跡を訪ねて BICYCLE TOUR
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(5)栗山駅、長沼界隈

  写真11・栗山駅裏の倉庫(画像処理済)

 次の停車駅は、JR室蘭本線栗山駅。資料によると、夕鉄はこの南北に走る旧国鉄(現JR)室蘭本線をどこかで斜め に立体交差して、西側に回り、この室蘭本線と併走して北へ向かい、栗山駅へ滑り込んでいた様です。栗山駅はJR室蘭線の駅として現役です。駅裏となってい る夕鉄ホーム側で撮った写真には、空中に舞う一匹のトンボと重厚な煉瓦の穀物集積倉庫がありました。逆光だったのが残念。今日の廃線探訪はここで終了で す。あと小1時間もすれば日没を迎えます。

 このあとは馬追大橋を渡って長沼温泉に戻ります。...とその手前に”日本一きびだんご”の製造元があり、その先 にまたまた重厚な煉瓦造りの”北の錦”の小林酒造工場の建物群がありました。

 

写真12・小林酒造資料館  

 北海道には珍しく、かわら屋根の建物が並んでいます。ここにはお酒に関する資料館もあり、その建物には例の大正モ ダニズムの丸窓もついていて、夕鉄最盛期の風情を保っていました。閉館は4時とのことで、ちょうど資料館玄関を閉めるところ。

 

  写真13・煉瓦の蔵

 きびだんごにしろ、お酒にしろ、このあたりの豊富な穀物を使って製品化し、国鉄や夕鉄で運び出していたのでしょ う。ここも次回は入ってみたいところです。その昔、北海道のお米はおいしくないと言われていたので、お菓子やお酒にする方が商品価値があったのでしょう か。今は、このあたりでは人気のあるブランドの”きらら397”の栽培が主流の様です。

 

 自転車で15分程で長沼温泉下の公園にある車に戻りました。充実した旅だったと回想するのはまだ早かった。車から 100m程の所に機関車を展示しているのに気がつきました。前にも見たことがあるのですが、それほど関心を持って見ていなかったもので、国鉄のものかどう だったかも定かではありません。しかし長沼町は昔も今もJR(旧国鉄)は走っていないので、夕鉄に愛着があるはず。今日は十分な期待を持って近づいてみま す。腕木式信号機も水平に振りだしの停止信号(赤信号状態)で時を止めていました。これが機関車の現物でした。運転席脇には、丸に”Y”の正立と倒立を組 み合わせた、機関車の動輪と雪の結晶をイメージさせる夕張鉄道のマークがありました。今日、空想でしかなかった夕張鉄道の実体がそこに居ました。ひたすら 感動...

 

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SL写真館(写真クリックで拡大します。)

  写真14
夕張鉄道49694
長沼保存車両

 今日の最後に思いがけないプレゼントをもらった気分。秋の夕暮れは、なんだかいい風情です。あとは温泉でひとっぷろ。(^^)/

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